思い返せば、小学生の時代から書物に親しんで
いたように思います。とはいえ、学校の図書館に
あるものだけでしたから、たかがしれています。

就職してからの数年間は書物を開く余裕は無かった
と思います。仕事の技術的なことで、悩みの
多かった数年間でした。

20歳頃になってから、また、書物に触れる事の楽し
みを再確認したようです。
あるいはそれは、自分だけの小さな世界に閉じ
こもるということと同義だったのかもしれません。
でも、私の知らない豊かな世界が、書物を通して、
私の前に広がっていたことも事実です。
ただ、中学しか出ていず基本的な素養が無いまま
の私の読むジャンルは、歴史物や詩や小説に偏って
いたようです。でもまあ、それは少しも後悔に値する
ものではありません。

30歳頃になって、ある詩団に加入して、「吉山たかし」
の名前で細々と、エッセイや詩稿を書くようになりま
した。書くようになってはじめて、きちんと勉強しない
ままに歳月を閲したことが悔やまれました。それ以上
に、イマジネーションの貧困さに救いようのないものを
覚えました。

これまで書いてきたものの中から、いくつかを掲載
いたします。
ご高覧願えますとうれしく思います。