千鳥の歌
千鳥
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淡路がた磯わのちどり聲しげしせとの潮風冴えまさる夜は
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あはじ潟せとの汐干の夕ぐれに須磨よりかよふ千鳥なくなり
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さゆれども心やすくぞ聞きあかす河瀬のちどり友ぐしてけり
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霜さへて汀ふけ行く浦風を思ひしりげに鳴く千鳥かな
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やせわたる湊の風に月ふけて汐ひる方に千鳥鳴くなり
6 95
千鳥なく繪嶋の浦にすむ月を波にうつして見る今宵かな
7 102
さえ渡る浦風いかに寒からむ千鳥むれゐるゆふさきの浦
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川風にちどり鳴くらむ冬の夜は我が思にてありけるものを
9 171
澤の面にふせたるたづの一聲におどろかされてちどり鳴くなり
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月のすむみおやがはらに霜さえて千鳥とほたつ聲きこゆなり
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千鳥なくふけゐのかたを見わたせば月かげさびし難波津のうら
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月すみてふくる千鳥のこゑすなりこころくだくや須磨の關守