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            山家集の研究

   植物の歌 

   「卯の花・卯花・うの花・うのはな」

 1  42  まがふべき月なきころの
卯花はよるさへさらす布かとぞ見る

 2  43  立田川きしのまがきを見渡せばゐせぎの波にまがふ
卯花

 3  43  山川の波にまがへる
うの花は立かへりてや人は折るらむ

 4  43  ~垣のあたりに咲くもたよりあれやゆふかけたりとみゆる
卯花

 5  45  ほととぎす花橘はにほふとも身を
うの花の垣根忘るな

 6  99  
うの花の心地こそすれ山ざとの垣ねの柴をうづむ白雪

 7  99  折ならぬめぐりの垣の
うの花をうれしく雪の咲かせつるかな

 8 236  雪わけて外山をいでしここちして
卯の花しげき小野のほそみち

 9 237  こゑたてぬ身を
うの花のしのびねはあはれぞふかき山ほととぎす

10 237  
うの花のかげにかくるるねのみかはなみだをしのぶ袖もありけり

11 250  
卯の花を垣根に植ゑてたちばなの花まつものを山ほととぎす

12 263  待つやどに来つつかたらへ杜鵑身を
うのはなの垣根きらはで


                     2004年6月26日入力