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山家集の研究
植物の歌
「 蓮・はちす 」
1 51 夕立のはるれば月ぞやどりける玉ゆりすうる蓮のうき葉に
2 53 おのづから月やどるべきひまもなく池に蓮の花咲きにけり
3 210 へだてなき法のことばにたよりえて蓮の露にあはれかくらむ
4 227 秋の野のくさの葉ごとにおく露をあつめば蓮の池たたふべし
5 231 はちす咲くみぎはの波のうちいでて説くらむ法を心にぞ聴く
6 246 池の上にはちすのいたをしきみててなみゐる袖わ風のたためる
7 252 光させばさめぬかなへの湯なれどもはちすの池となるめるものを
8 258 心をぞやがてはちすにさかせつるいまみる花の散るにたぐへて
9 274 よそふなる月のみかほを宿す池に處を得ても咲くはちすかな
10 274 露つつむ池のはちすのまくり葉にころもの玉を思ひしるかな
183 松山の涙は海に深くなりてはちすの池に入れよとぞ思ふ(女房)
183 波の立つ心の水をしづめつつ咲かん蓮を今に待つかな(女房)
281 この道のさとり難きを思ふにもはちすひらけばまづたづねみよ(俊成)
212 露と消えば蓮臺野にを送りおけ願ふ心を名にあらはさむ(地名)
2004年7月12日入力