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  西行辞典「後記」特集
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61号 08.06.16

2日前の14日、午前9時前に東北地方で強い地震が起きました。
震度6強。
岩手・宮城内陸地震と名付けられたこの地震ではまだ行方の不明な
方もいます。土砂に埋められて未だに発見されていない方などは、
もう絶望視されているでしよう。
最終的な死亡犠牲者は20人程度になるようです。
これまでに亡くなられた方々のご冥福を謹んでお祈り申し上げます。

それにしても地震は怖いですね。人の未来を瞬時に断ち切ってしま
います。予防ということがほぼ不可能ですし、いつ、どこでという
予測も殆どできません。
現在の科学を持ってしても、地震に対しては無力です。そのことが
残念です。できるだけ地震は起きないようにと願うばかりです。

62号  08.06.21

本日21日は夏至です。昼間が最も長い日だといわれます。
梅雨の最中でもあるのですが、入梅して20日ほどもしてから梅雨時
だと実感させてくれる天候です。なんだか変ですね。
梅雨時には当然のように雨が降って欲しい物です。とはいえ、降り
すぎるのも困りものですから適度な雨量をと願いますが、はてさて、
今年はいかがなりますことやら・・・。

拙宅の周囲にもまだまだ水田が残されていて、植えられたばかりの
早苗が青々として行儀良く並んでいます。こういう光景を見るのは、
なんとなく心休まるような、ノスタルジックなものを感じます。

この季節は日ごとに色を微妙に変えるアジサイが、ことのほか
美しく見えます。この季節に映える花はやはりアジサイが随一で
あると思います。

63号 08.06.27

「梅雨の晴れ間」とは言いえて妙ではあるのですが、印象としては
雨が極端に少ない梅雨です。雨の多い特別な季節などではありま
せん。このまま雨のない梅雨でしたら各方面に悪影響が出ます。
農家の方々は特に困ります。いずれは降るのでしようけど、甚大な
被害が出ないようにと切に望みます。

ネジバナというラン科の植物があります。細い花穂(かすい)に
ピンク色のごく小さな花が咲き上がります。モジズリという別称も
あります。
最近、この花を手に入れて自宅に移し植えました。私は植物は好き
でも育てることはしてこなかったのですが、土を按配し水をやり、
としているうちに愛着が出るものですね。かくして私も植物などに
無意識に語りかけている好々爺となるのでしょうか。不安です。
画像をブログに出しました。興味のある方はどうぞ。

http://blog.goo.ne.jp/rinkanzu

30日は夏越の祓え。それで一年の半分が終りです。早いものです。
来月半ばには祇園祭があります。

64号 08.07.30

本日は7月30日。暑さの盛りです。
28日の午後になる頃から激しい雷雨に見舞われました。
ものすごい、という言葉にふさわしい豪雨でした。京都でも数千
世帯が停電したとのことです。
干天の慈雨というには激しいものでしたが、天然の打ち水が、
連日の厳しい暑さを和らげてくれました。
それもつかの間、本日はまた暑い1日となっています。
9月の半ば頃まではこの暑さが続きます。
みなさん、御自愛を願いあげます。

65号 08.08.04

連日の猛暑日が続いています。
近場で見かける植物達も、さえぎるものとてない直射日光に晒され
て、心なしか元気が無いように見受けれけられます。
それでもランタナ、ムクゲ、モミジアオイ、ヒマワリなどが炎天下
でもそれぞれに持つ魅力を振りまいています。
 
先月24日に植物園に行きました。お目当てはカノコユリ、ヒオウギ、
サギソウでしたが、まだ少し早くてカノコユリとサギソウは見る
ことができませんでした。
この暑さですし、今年はもう見るのをあきらめて、涼しくなってから
また行こうと思っています。

67号 08.08.10

恋の問題はいつの時代であれ、性別を超えての普遍的なテーマです。
歌でも、恋の部という部立てがあるから詠むというのではなくして、
恋の渦中にあって相手のことを想えば想うほど、その純な心情が、
自然に歌の世界と通じあっているからこそ詠むとも言えるでしよう。
様々に揺れ動き、時には千々に乱れる心模様を、歌にしたいと思う
気持は必然だろうと想います。

今号の「恨み」も、恋にまつわるものとして、なんとなく分りそうに
思いますが、恋の歌の多くは西行法師本人の折々の生々しい感情その
ものを詠んだものでは無いだろうと思わせます。
山家集所収の恋歌の多くは女性の立場に立って詠んだ歌が多いものと
思います。そこには、どうしてもそれなりの作為性が入りますし、
かつ、掛けことばを多用し、縁語仕立てにした歌が多すぎるきらいが
ありすぎるように思います。
掛けことばや凝った縁語仕立てにしないで、もっと素直に、直截に、
心情を吐露する詠い方の方が現在人には通じるのではなかろうか、と
今号を執筆しているうちに思ったものでした。

立秋を過ぎたとはいえ、まだまだ厳しい暑さが続きます。
ご自愛念じ上げます。

68号 08.09.05

岩波文庫山家集が増刷しなくなってから数年になります。すでに
京都市内の書店では購入することは不可能です。
岩波書店に復刻版の発行をお願いしたいのですが、現在においては
古書店から購入するよりほかにありません。そこでネット購入した
のですが最低でも一冊1000円。送料込みで1300円でした。書店で
普通に買っていた時の価格が570円。倍以上ですから古本も高い
ですね。

これまで三冊読みつぶしていて、今後も三冊は読みつぶすだろうと
思うと、また古本屋さんで新しく買うのも癪だから、山家集は
新渡戸氏のサイトから、聞書集と残集は私のサイトからA4で印刷
しました。
索引も必要なので、現在、索引を打ち込み中です。思ったよりも
時間がかかります。「う」の項だけでも20時間以上かかっています。
何とか本年中に完成させたいと思います。
この索引が完成すると、西行の歌を勉強されている方々の利便性が
増すだろうと思います。お役に立てれば私としても嬉しいことです。

69号 08.09.06

どうでも良いことなのですが、ちょとした異変を感じています。
実は一年以上も前から庭のキンモクセイの木にエサ台をしつらえて
野鳥達に餌を与えています。もともとはメジロが近くを飛び交って
いるのを見て、枝にミカンを突き刺しておいただけでした。
そうしたらまたたくまにメジロ・ヒヨドリが来たのです。それで餌台
を造り、餌もミカンだけでなく、リンゴ、バナナ、ご飯なども出して
みました。
季節の関係で柑橘類は無いので最近は砂糖ばかりを与えていました。
メジロ、スズメ・ヒヨドリも砂糖は大変な好物です。多い時は入れ
変わり立ち変わりで、一キロの砂糖を一週間で消費していました。
ところが7月の半ば頃からスズメもメジロも殆ど姿を見せません。
どうしてなのでしょうね。とても変です。
メジロは奥山に移ったのかも知れないし、ヒヨドリは渡りをしたの
かもしれません。それにしてもスズメまで見かけないとなると?と
一人頭をひねっています。
まさかとは思うけど、彼らも今年の暑さにやられたのでしょうか。
隣家が放し飼いにしている猫がしばしば餌台の下に待ち構えていま
すので、そのために来なくなったのかも知れません。
いずれにしても私のごくごくささやかな楽しみがなくなったのは
残念です。

70号