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山家集索引 「か〜こ」
あ〜お | か〜こ | さ〜そ | た〜と | な〜の | は〜ほ | ま〜も | や〜わ |
「か」
184 雑 1139 (讃岐の院の女房歌)
かかりける涙にしづむ身のうさを君ならで又誰かうかべむ
152 恋 677 上人 御裳濯河26 万代
かかる身におふしたてけむたらちねの親さへつらき恋もするかな
182 雑 1227 上人 心中 物語 拾遺風体
かかる世に影もかはらずすむ月をみる我が身さへ恨めしきかな
61 秋 275
籬あれて薄ならねどかるかやも繁き野辺とはなりけるものを
152 恋 670 上人 心中
かきくらす涙の雨のあししげみさかりに物のなげかしきかな
102 冬 524
かきくらす雪にきぎすは見えねども羽音に鈴をたぐへてぞやる
93 冬 505 上人 心中 夫木
かきこめし裾野の薄霜がれてさびしさまさる柴の庵かな
153 恋 679
かきみだる心やすめのことぐさはあはれあはれとなげくばかりぞ
松屋本山家集
書もおかず読みも足らねばいかにしてこのもとにだに心めぐらん
103 冬 547
限あらむ雲こそあらめ炭がまの烟に月のすすけぬるかな
88 秋 478 新勅撰
限あればいかがは色もまさるべきをあかずしぐるる小倉山かな
66 秋 476
限あればかれ行く野辺はいかがせむ虫の音のこせ秋の山ざと
「新潮」
梢あればかれ行く野辺はいかがせん虫の音のこせ秋の山ざと
42 夏 174 万代 閑月
限あれば衣ばかりをぬぎかへて心は花をしたふなりけり
204 哀 790 上人 心中
かぎりなく悲しかりけりとりべ山なきを送りて帰る心は
82 秋 378
かぎりなく名残をしきは秋の夜の月にともなふあけぼのの空
52 夏 234 秋風
かき分けて折れば露こそこぼれけれ浅茅にまじる撫子の花
220 釈 899
かぐら歌に草とりかふはいたけれど猶其駒になることはうし
275 補 宮河15 玄玉
かくれなく藻にすむ虫は見ゆれども我からくもる秋の夜の月
205 哀 793
かくれにし君がみかげの戀しさに月に向ひてねをやなくらむ
70 秋 1151 上人追加 夫木
かげうすみ松の絶間をもり来つつ心ぼそくや三日月の空
松屋本山家集
影形よろづのことはいろひ草さて平等といふにぞありける
82 秋 951 上人 心中
かげ消えて端山の月はもりもこず谷は梢の雪と見えつつ
51 夏 247
かげさえて月しも殊にすみぬれば夏の池にもつららゐにけり
81 秋 365
かげさえてまことに月のあかきには心も空にうかれてぞすむ
146 恋 609
かけひにも君がつららや結ぶらむ心細くもたえぬなるかな
31 春 83 上人 心中 宮河 玄玉 夫木
かざこしの嶺のつづきに咲く花はいつ盛ともなくや散るらむ
203 哀 785 上人 心中 玉葉 月詣
かさねきる藤の衣をたよりにて心の色を染めよとぞ思ふ
144 恋 587
かさねてはこからまほしきうつり香を花橘に今朝たぐへつつ
283 補 上人
笠はありそのみはいかになりぬらむあはれなりける人のゆく末
198 雑 1095 上人 心中 玉葉 万代 閑月 拾遺風体 夫木 物語
かしこまるしでに涙のかかるかな又いつかはとおもふ心に
142 賀 1180
かずかくる波にしづ枝の色染めて神さびまさる住の江の松
17 春 19
春日野は年のうちには雪つみて春は若菜のおふるなりけり
151 恋 653 上人 心中 御裳濯河24 新古今 物語
数ならぬ心のとがになしはてじ知らせてこそは身をも恨みめ
196 雑 ○ 新古今
数ならぬ身をも心のもりがほにうかれては又帰り来にけり
19 春 11 上人追加 続後撰
霞まずは何をか春と思はましまだ雪消えぬみ吉野の山
116 羇 1379
霞しく波の初花をりかけてさくら鯛つる沖のあま舟
279 補 寂漣法師集(寂漣法師歌)
霞さへあはれかさぬるみ熊野の浜ゆふぐれをおもひこそやれ
279 補 寂漣法師集
霞しく熊野がはらを見わたせば波のおとさへゆるくなりぬる
243 聞130
かすみしく吉野の里にすむ人はみねの花にやこころかくらむ
240 聞106
かすみにし鶴の林はなごりまでかつらのかげもくもるとを知れ
13 春 1059
かすめども年のうちとはわかぬ間に春を告ぐなる山川の水
15 春 新潮欠 上人 心中
かすめども春をばよその空に見て解けんともなき雪の下水
212 哀 846
風あらき磯にかかれるあま人はつながぬ舟の心地こそすれ
132 羇 1134 上人追加 玉葉
風あらき柴のいほりは常よりも寢覚ぞものはかなしかりける
27 春 136 上人 心中
風あらみこずゑの花のながれきて庭に波立つしら川の里
284 補 御裳濯河32
風かをる花の林に春來ればつもるつとめや雪の山みち
102 冬 564 上人 心中 宮河 新勅撰
風さえてよすればやがて氷りつつかへる波なき志賀の唐崎
37 春 134 ▲ 上人 心中
風さそふ花の行方は知らねども惜しむ心は身にとまりけり
171 雑 1189
風たちて波ををさむる浦々に小貝をむれてひろふなりけり
38 春 ○ ▲ 上人 心中
風にちる花の行方は知らねども惜しむ心は身にとまりけり
128 羇 新潮欠 上人 新古今 拾玉集 自讃歌 物語
風になびく富士の煙の空にきえて行方も知らぬ我が思ひかな
63 秋 1038 万代
風の音に物思ふ我が色そめて身にしみわたる秋の夕暮
33 春 151 夫木
風ふくと枝をはなれておつまじく花とぢつけよ青柳の糸
189 雑 1028 上人 心中 夫木
風吹けばあだになり行くばせを葉のあればと身をも頼むべき世か
171 雑 1191 上人 心中 夫木
風吹けば花咲く波のをるたびに櫻貝よるみしまえの浦
272 補 新勅撰
風吹けば花の白波岩こえてわたりわづらふ山がはのみづ
38 春 ○ 上人 宮河10 玄玉
風もよし花をもちらせいかがせむ思ひはつればあらまうき世ぞ
53 夏 230
風をのみ花なきやどは待ち待ちて泉のすゑを又むすぶかな
71 秋 330 上人 心中 宮河11 玄玉
かぞへねど今宵の月のけしきにて秋の半を空に知るかな
24 春 34 上人追加 夫木
片岡にしばうつりして鳴くきぎす立羽おとしてたかからぬかは
212 哀 ○ 上人 続古今 月詣
かたがたにあはれなるべき此の世かなあるを思ふもなきを忍ぶも
76 秋 409 上人 夫木
片そぎの行あはぬ間よりもる月やさして御袖の霜におくらむ
32 春 145 上人 月詣 夫木
かたばかりつぼむと花を思ふよりそらまた心ものになるらむ
45 夏 195
かたらひしその夜の声は時鳥いかなる世にも忘れんものか
163 恋 1344 上人 夫木
かつすすぐ澤のこ芹のねを白み清げにものを思はするかな
48 夏 ○ 上人
かつみふく熊野まうでのとまりをばこもくろめとやいふべかるらむ
119 羇 1078 夫木 物語
かつらぎや正木の色は秋に似てよその梢のみどりなるかな
15 春 5
門ごとにたつる小松にかざされて宿てふやどに春は来にけり
19 春 新潮欠 上人追加 夫木
香にぞまづ心しめ置く梅の花色はあだにも散りぬべければ
276 補 上人 心中 新拾遺 雲葉
かねてより心ぞいとどすみのぼる月待つ峯のさを鹿のこゑ
62 秋 301 上人
かねてより梢の色を思ふかな時雨はじむるみ山べの里
166 雑 974 上人追加 万代 夫木
河合やまきのすそ山石たてる杣人いかに凉しかるらむ
165 恋 1502
川風にちどり鳴くらむ冬の夜は我が思にてありけるものを
松屋本山家集
河に流す涙湛はぬ湊川蘆分けなして舟を通さん
159 恋 1290
川の瀬によに消えぬべきうたかたの命をなぞや君がたのむる
94 冬 ○ ▲ 上人追加 夫木
川わたにおのおのつくるふし柴をひとつにくさるあさ氷かな
243 聞127 ▲ 上人追加 夫木
川わたにおのおのつくるふし柴をひとつにくさる朝氷かな
50 夏 228 上人 上人追加 夫木
河わだのよどみにとまる流木のうき橋わたす五月雨のころ
171 雑 1197 上人 心中
かひありな君が御袖におほはれて心にあはぬことしなき世は
228 聞12 夫木
かひなくて浮ぶ世もなき身ならまし月のみ舟ののりなかりせば
65 秋 461 夫木
かべに生ふる小草にわぶる蛬しぐるる庭の露いとふらし
109 羇 1097 新後撰 万代
かへり行く人の心を思ふにもはなれがたきは都なりけり
265 残17 (寂然法師歌)
帰り行くもとどまる人も思ふらむ又逢ふことの定めなの世や
271 補 上人
帰る雁にちがふ雲路のつばくらめこまかにこれや書ける玉づさ
201 哀 928
帰れども人のなさけにしたはれて心は身にもそはずなりぬる
43 夏 178 上人 心中
神垣のあたりに咲くもたよりあれやゆふかけたりとみゆる卯花
125 羇 ○ 御裳濯 続古今
神風に心やすくぞまかせつる櫻の宮の花のさかりを
261 聞259
神風にしきまくしでのなびくかな千木高知りてとりをさむべし
280 補 夫木
神路山岩ねのつつじ咲きにけりこらがまそでの色にふりつつ
282 補 夫木 拾遺愚草
かみぢ山君がこころの色を見む下葉の藤の花しひらけば
125 羇 ○ 御裳濯河 御裳濯 新古今
神路山月さやかなる誓ひありて天の下をばてらすなりけり
282 補 夫木 拾遺愚草 (藤原定家歌)
神路山松のこずゑにかかる藤の花のさかえを思ひこそやれ
280 補 夫木
神路山みしめにこもる花ざかりこらいかばかり嬉しかるらむ
279 補 夫木
神人が燎火すすむるみかげにはまさきのかづらくりかへせとや
92 冬 新潮欠
神無月木葉の落つるたびごとに心うかるるみ山べの里
122 羇 1111 夫木 物語
神無月時雨はるれば東屋の峰にぞ月はむねとすみける
122 羇 1113
神無月時雨ふるやにすむ月はくもらぬ影もたのまれぬかな
122 羇 1112
かみなづき谷にぞ雲はしぐるめる月すむ嶺は秋にかはらで
224 神 1221
神の代もかはりにけりと見ゆるかな其ことわざのあらずなるにて
229 聞19 夫木
から国や教へうれしきつちはしもそのままをこそたがへざりけめ
145 恋 593 上人追加 続後撰
から衣たちはなれにしままならば重ねて物は思はざらまし
126 羇 1384 上人追加 夫木
からすざきの浜のこいしと思ふかな白もまじらぬすが嶋の黒
67 秋 421 上人 心中 宮河19 新拾遺 御裳濯
からす羽にかく玉づさのここちして雁なき渡る夕やみの空
24 春 47 上人追加 夫木
かりがねは帰る道にやまどふらむ越の中山かすみへだてて
159 恋 1291
かりそめにおく露とこそ思ひしかあきにあひぬる我がたもとかな
40 春 1018 夫木
かり残すみづの真菰にかくろひてかけもちがほに鳴く蛙かな
130 羇 1128
枯れにける松なき宿のたけくまはみきと云ひてもかひなからまし
271 補 御裳濯河 夫木
枯野うづむ雪に心をまかすればあたりの原にきぎす鳴くなり
97 冬 528 上人追加 夫木
枯れはつるかやがうは葉に降る雪は更に尾花の心地こそすれ
20 春 35 物語
香をとめむ人をこそまて山里の垣根の梅のちらぬかぎりは
「連歌」
266 残18 (前句、西行・付句、寂然)
帰る身にそはで心のとまるかな
おくる思ひにかふるなるべし
「註」
95 冬 ○ 上人追加
風さむみいせの浜荻分けゆけば衣かりがね浪に鳴くなり
「西行歌とされている上記歌は大江匡房の歌です。
新古今集945番にあります。」
「き」
157 恋 1257 上人 心中 新勅撰
消えかへり暮待つ袖ぞしをれぬるおきつる人は露ならねども
199 哀 920 覚綱集 (作者不詳)
消えぬべき露の命も君がとふことの葉にこそおきゐられけれ
108 羇 862
消えぬべき法の光のともし火をかかぐるわたのみさきなりけり
208 哀 818 上人 物語
きえぬめるもとの雫を思ふにも誰かは末の露の身ならぬ
46 夏 ○ ▲ 上人 御裳濯河 新古今 御裳濯 物語
聞かずともここをせにせむほととぎす山田の原の杉の村立
263 残6 ▲ 上人 御裳濯河 新古今 御裳濯 物語
聞かずともここをせにせむほととぎす山田の原の杉のむら立
松屋本山家集
聞かせおかんせめて心のしかねなはあたりにし□□つきてなづ
45 夏 1465
きかで待つ人思ひしれ時鳥ききても人は猶ぞまつめる
45 夏 190 上人 心中
聞きおくる心を具して時鳥たかまの山の嶺こえぬなり
132 羇 1442
聞きもせずたはしね山の櫻ばな吉野の外にかかるべしとは
松屋本山家集
聞くたびにいつも初音と思ひけん心に我は月を見る哉
109 羇 1100
きこえつる都へだつる山さへにはては霞にきえにけるかな
(新潮)越え来つる都隔つる山さへにはては霞に消えぬめるかな
192 雑 761
きしかたの見しよの夢にかはらねば今もうつつの心地やはする
41 春 165
きし近みうゑけん人ぞ恨めしき波にをらるる山吹の花
256 聞227
木曽人は海のいかりをしづめかねて死出の山にも入りにけるかな
105 離 1046 上人 心中 新古今 物語
君いなば月待つとてもながめやらむあづまのかたの夕暮の空
106 離 1144 (六角局歌)
君がいなんかたみにすべき櫻さへ名残あらせず風さそふなり
53 夏 1435
君がすむきしの岩より出づる水の絶えぬ末をぞ人も汲みける
87 秋 466
君が住むやどのつぼには菊ぞかざる仙の宮といふべかるらむ
203 哀 787
君がため秋は世のうき折なれや去年も今年も物を思ひて
17 春 1184
君が為ごえふの子日しつるかなたびたび千代をふべきしるしに
142 賀 1176 上人 心中 新後撰
君が代のためしに何を思はましかはらぬ松の色なかりせば
142 賀 1177
君が代は天つ空なる星なれや數も知られぬここちのみして
33 春 ○ ▲ 上人
君こずば霞に今日も暮れなまし花待ちかぬる物がたりせで
234 聞54 ▲ 上人
君来ずは霞にけふも暮れなまし花まちかぬるものがたりせで
162 恋 1321
君したふ心のうちはちごめきて涙もろにもなる我が身かな
223 神 1224 上人 心中 夫木
君すまぬ御うちは荒れてありす川いむ姿をもうつしつるかな
242 聞120
君すまば甲斐の白嶺のおくなりと雪ふみわけてゆかざらめやは
149 恋 629
君にいかで月にあらそふ程ばかりめぐり逢ひつつ影をならべむ
210 哀 832 (少将ながのり歌)
君にさへ立ち別れつつ今日よりぞ慰むかたはげになかりける
163 恋 1342
君にそむ心の色の深さには匂ひもさらに見えぬなりけり
160 恋 1303
君に我いかばかりなる契ありて間なくも物を思ひそめけむ
282 補 宮河 (藤原定家歌)
君はまづうき世の夢のさめずとも思ひあはせむ後の春秋
84 秋 ○ 上人追加 物語
君もとへ我もしのばむさきだたば月を形見におもひ出でつつ
165 恋 1496
君をいかにこまかにゆへるしげめゆひ立ちもはなれずならびつつみむ
141 羇 1123 (加賀局歌)
君をおきて立ち出づる空の露けさは秋さへくるる旅の悲しさ
72 秋 324 上人 心中 宮河 夫木 物語
清見潟おきの岩こすしら波に光をかはす秋の夜の月
73 秋 319 続拾遺 玄玉
清見潟月すむ夜半のうき雲は富士の高嶺の烟なりけり
63 秋 447
蛬なくなる野辺はよそなるを思はぬ袖に露ぞこぼるる
64 秋 ○ 上人 御裳濯河 新古今 自讃歌 物語
きりぎりす夜寒に秋のなるままによわるか声の遠ざかり行く
64 秋 455
きりぎりす夜寒になるを告げがほに枕のもとに来つつ鳴くなり
70 秋 ○上人 万代
霧ふかき古河のわたりのわたし守岸の船つき思ひさだめよ
「註」
73 秋 319 続拾遺 玄玉
清見潟月すむ夜半のうき雲は富士の高嶺の烟なりけり
「319番歌は続拾遺集・玄玉集では作者は登蓮法師としています。
よって西行作の可能性はほぼないでしよう。」
84 秋 ○ 上人追加 物語
君もとへ我もしのばむさきだたば月を形見におもひ出でつつ
「84番歌も西行作とはいうには疑問があります。」
「く」
158 恋 1275 夫木
草しげみ澤にぬはれてふす鴫のいかによそだつ人の心ぞ
42 夏 175 上人 心中
草しげる道かりあけて山ざとに花みし人の心をぞみる
160 恋 1299
草の葉にあらぬ袂ももの思へば袖に露おく秋の夕ぐれ
65 秋 460
草ふかみ分け入りて訪ふ人もあれやふり行く宿の鈴むしの声
109 羇 1099
くさまくら旅なる袖におく露を都の人や夢にみるらむ
129 羇 800 上人 心中 新古今 物語
朽ちもせぬ其名ばかりをとどめ置きて枯野の薄かたみにぞ見る
166 雑 962 上人 心中 夫木
熊のすむ苔の岩山恐ろしみうべなりけりな人も通はず
81 秋 366 夫木
くまもなき月のおもてに飛ぶ雁のかげを雲かと思ひけるかな
75 秋 327 上人 心中
くまもなき月の光にさそはれて幾雲井まで行く心ぞも
81 秋 375
くまもなき月のひかりをながむればまづ姨捨の山ぞ恋しき
150 恋 644 上人 新古今 玄玉 物語
くまもなき折しも人を思ひ出でて心と月をやつしつるかな
75 秋 1151a 新潮欠 上人追加 夫木
汲みてこそ心すむらめ賤の女がいただく水にやどる月影
153 恋 690
汲みてしる人もあらなむおのづからほりかねの井の底の心を
87 秋 1079
汲みてなど心かよはばとはざらむ出でたるものを菊の下水
245 聞141
雲おほふふたかみ山の月かげは心にすむや見るにはあるらむ
63 秋 ○ 上人 新古今 物語
雲かかる遠山ばたの秋されば思ひやるだにかなしきものを
26 春 990
雲かかる山とは我も思ひ出でよ花ゆゑ馴れしむつび忘れず
86 秋 380 上人 心中
雲消えし秋のなかばの空よりも月は今宵ぞ名におへりける
72 秋 382 上人追加 夫木
雲消ゆる那智の高嶺に月たけて光をぬける瀧のしら糸
松屋本山家集
雲さへて里ごとにしく秋の夜の氷は月の光なりけり
166 雑 977 夫木
雲鳥やしこき山路はさておきてをくちるはらのさびしからぬか
23 春 51
雲なくておぼろなりとも見ゆるかな霞かかれる春の夜の月
82 秋 952 上人 心中
雲にただこよひの月をまかせてむ厭ふとてしも晴れぬものゆゑ
191 雑 1507
雲につきてうかれのみ行く心をば山にかけてをとめむとぞ思ふ
234 聞51 上人 宮河
雲にまがふ花のさかりを思はせてかつがつかすむみよし野の山
28 春 90 上人 上人追加 心中 物語
雲にまがふ花の下にてながむれば朧に月は見ゆるなりけり
221 釈 902
雲の上の樂みとてもかひぞなきさてしもやがて住みしはてねば
185 雑 ○ 上人
雲の上やふるき都になりにけりすむらむ月の影はかはらで
81 秋 374
雲はらふ嵐に月のみがかれて光えてすむ秋の空かな
80 秋 362
雲はるる嵐の音は松にあれや月もみどりの色にはえつつ
211 哀 890
雲晴るるわしの御山の月かげを心すみてや君ながむらむ
110 羇 1407
雲はれて身に愁なき人のみぞさやかに月の影はみるべき
25 春 989
雲もかかれ花とを春は見て過ぎむいづれの山もあだに思はで
81 秋 368
雲もみゆ風もふくればあらくなるのどかなりつる月の光を
191 雑 717 御裳濯河 夫木
くもりなきかがみの上にゐる塵を目にたてて見る世と思はばや
111 羇 1356 上人 心中
くもりなき山にて海の月みれば島ぞ氷の絶間なりける
79 秋 347 上人 夫木
悔しくもしづの伏屋とおとしめて月のもるをも知らで過ぎける
100 冬 1492
くやしくも雪のみ山へ分け入らで麓にのみも年をつみける
175 雑 755 上人 心中 玉葉
くやしくもよしなく君に馴れそめていとふ都のしのばれぬべき
229 聞22 上人追加 夫木
くらぶ山かこふしば屋のうちまでに心をさめぬところやはある
255 聞222
くるしみにかはるちぎりのなきままにほのほとともにたち帰るかな
16 春 985 上人 心中 宮河
くる春は嶺の霞をさきだてて谷のかけひをつたふなりけり
193 雑 1428
くれ竹の今いくよかはおきふしていほりの窓をあけおろすべき
192 雑 1420
くれ竹のふししげからぬ世なりせばこの君はとてさし出でなまし
161 雑 1310
くれなゐにあらぬ袂のこき色はこがれてものを思ふ涙か
172 雑 1167
紅の色こきむめを折る人の袖にはふかき香やとまるらむ
53 夏 1016 上人 心中
くれなゐの色なりながら蓼の穗のからしや人のめにもたてぬは
154 恋 704 上人 心中
くれなゐの色に袂のしぐれつつ袖に秋あるここちこそすれ
276 補 上人
くれなゐの木の葉の色をおろしつつあくまで人に見する山風
249 聞183 上人追加 夫木
くれなゐの雪はむかしのことと聞くに花のにほひにみつる春かな
164 恋 1494
紅のよそなる色は知られねばふでにこそまづ染め初めけれ
56 秋 259
暮れぬめり今日まちつけて棚機は嬉しきにもや露こぼるらむ
89 秋 488
暮れ果つる秋のかたみにしばし見む紅葉散らすなこがらしの風
169 雑 1006 夫木
くれ舟よあさづまわたり今朝なせそ伊吹のたけに雪しまくなり
121 羇 1398
黒髮は過ぐると見えし白波をかづきはてたる身には知るあま
251 聞203
くろがねのつめのつるぎのはやきもてかたみに身をもほふるかなしさ
「参考」
147 恋 601
折りてただしをればよしや我が袖も萩の下枝の露によそへて
「新潮」
朽ちてただしをればよしや我が袖も萩の下枝の露によそへて
「け」
178 雑 919 上人 心中
けさの色やわか紫に染めてける苔の袂を思ひかへして
209 哀 831
けさはいかに思ひの色のまさるらむ昨日にさへも又別れつつ
60 秋 278
けさみれば露のすがるに折れふして起きもあがらぬ女郎花かな
144 恋 584 上人 心中
今朝よりぞ人の心はつらからで明けはなれ行く空を恨むる
156 恋 1246
気色をばあやめて人のとがむともうちまかせてはいはじとぞ思ふ
155 恋 ○ 上人
今日こそはけしきを人に知られぬれさてのみやはと思ふあまりに
松屋本山家集
けふぞ知る逢はぬ思ひの憂さよりはさて後つらき色まさるとは
58 秋 272 上人 心中
今日ぞ知るその江にあらふ唐錦萩さく野辺にありけるものを
225 神 1527
今日の駒はみつのさうぶをおひてこそかたきをらちにかけて通らめ
42 春 172
今日のみと思へばながき春の日も程なく暮るる心地こそすれ
17 春 18 上人 心中 続拾遺
けふはただ思ひもよらで帰りなむ雪つむ野辺の若菜なりけり
54 夏 1152
けふもまた松の風ふく岡へゆかむ昨日すずみし友にあふやと
201 哀 ○ 上人
今日や君おほふ五つの雲はれて心の月をみがき出づらむ
153 恋 691 夫木
けぶり立つ富士に思ひのあらそひてよだけき恋をするがへぞ行く
「こ」
167 雑 1399
声せずと色こくなると思はまし柳の芽はむひわのむら鳥
237 聞80
こゑたてぬ身をうの花のしのびねはあはれぞふかき山ほととぎす
193 雑 763 物語
越えぬれば又もこの世に帰りこぬ死出の山こそ悲しかりけれ
170 雑 935 上人 心中 玉葉 万代
こがらしに木葉のおつる山里は涙さへこそもろくなりけれ
91 冬 500
こがらしに峯の紅葉やたぐふらむ村濃にみゆる瀧の白糸
242 聞119
こがれけむ松浦の舟のこころをばそでにかかれる泪にぞしる
234 聞55 夫木
こぎいでて高石の山を見わたせばまだ一むらもさかぬ白雲
142 賀 1172 夫木
苔うづむゆるがぬ岩の深き根は君が千年をかためたるべし
242 聞117
こけふかき岩の下ゆく山水はまくらをつたふなみだなりけり
松屋本山家集
苔深き谷の庵に住みしより岩のかけふれ人も問ひ来ず
124 羇 1119
此処こそは法とかれたる所よと聞くさとりをも得つる今日かな
254 聞219
ここぞとてあくるとびらの音ききていかばかりかはをののかるらむ
246 聞153
九品にかざるすがたを見るのみか妙なる法をきくのしら露
125 羇 ○ 神祇百首
ここも又都のたつみしかぞすむ山こそかはれ名は宇治の里
松屋本山家集
心ありて昼はをやめと思ふかな花待つ頃の春の夜の雨
37 春 131
心えつただ一すぢに今よりは花を惜しまで風をいとはむ
162 恋 1327 上人 玉葉
心からこころに物をおもはせて身をくるしむる我が身なりけり
134 羇 1072 (みやだて歌)
心ざし深くはこべるみやだてを悟りひらけむ花にたぐへて
153 恋 687 上人
心ざしのありてのみやは人をとふなさけはなどと思ふばかりぞ
20 春 36 上人追加 物語
心せむ賤が垣ほの梅はあやなよしなく過ぐる人とどめける
67 秋 470 上人 心中 御裳濯河 新古今 御裳濯 物語
心なき身にもあはれは知られけり鴫たつ澤の秋の夕ぐれ
156 恋 1247
心にはしのぶと思ふかひもなくしるきは恋の涙なりけり
157 恋 1255
心にはふかくしめども梅の花折らぬ匂ひはかひなかりけり
239 聞101
心やる山なしと見る麻生の浦はかすみばかりぞめにかかりける
105 離 1086
心をば深きもみぢの色にそめて別れて行くやちるになるらむ
110 羇 1410
心をば見る人ごとにくるしめて何かは月のとりどころなる
259 聞244
心をぞやがてはちすにさかせつるいまみる花の散るにたぐへて
111 羇 1359 上人 心中 物語
ここを又我が住みうくてうかれなば松はひとりにならむとすらむ
49 夏 210 夫木
こ笹しく古里小野の道のあとを又さはになす五月雨のころ
57 秋 972 夫木
小笹原葉ずゑの露の玉に似てはしなき山を行く心地する
(註)「こざさはら・おださはら」両方の読みがあります。
38 春 141 上人追加 夫木
梢うつ雨にしをれてちる花の惜しき心を何にたとへむ
122 羇 1110 上人 心中
梢なる月もあはれを思ふべし光に具して露のこぼるる
37 春 122 上人
梢ふく風の心はいかがせんしたがふ花のうらめしきかな
16 春 984 上人 心中 夫木
小ぜりつむ澤の氷のひまたえて春めきそむる櫻井のさと
116 羇 1378
小鯛ひく網のかけ縄よりめぐりうきしわざあるしほさきの浦
145 恋 614 上人
ことづくるみあれのほどをすぐしても猶やう月の心なるべき
144 恋 589 上人 心中
ことづけて今朝の別はやすらはむ時雨をさへや袖にかくべき
137 羇 1157 夫木
こととなく君こひ渡る橋の上にあらそふものは月の影のみ
193 雑 762 上人
こととなくけふ暮れぬめりあすも又かはらずこそはひま過ぐるかげ
160 恋 1297 夫木
こととへばもてはなれたるけしきかなうららかなれや人の心の
200 哀 922 上人追加 玉葉
琴の音に涙をそへてながすかな絶えなましかばと思ふあはれに
159 恋 1286
言の葉の霜がれにしに思ひにき露のなさけもかからましかば
183 雑 1228 物語(広)
ことの葉のなさけ絶えにし折ふしにありあふ身こそかなしかりけれ
260 聞254
こぬ夜のみ床にかさねてから衣しもさえあかすひとりねの袖
267 残21
この里は人すだきけむ昔もやさびたることは変らざりけむ
195 雑 1423
此里やさがのみかりの跡ならむ野山もはてはあせかはりけり
204 哀 791 上人 心中
此たびはさきざき見けむ夢よりもさめずや物は悲しかるらむ
231 聞31
この法のこころは杣の斧なれやかたきさとりのふしわられけり
92 冬 495
木葉ちれば月に心ぞあくがるるみ山がくれにすまむと思ふに
216 釈 1186
此春はえだえだごとにさかゆべし枯たる木だに花は咲くめり
106 離 1143
此春は君に別のをしきかな花のゆくへは思ひわすれて
20 春 37 夫木
この春はしづが垣ほにふれわびて梅が香とめむ人したしまむ
279 補 夫木
この春は花を惜しまでよそならむこころを風の宮にまかせて
74 秋 398
木の間もる有明の月のさやけきに紅葉をそへて詠めつるかな
79 秋 345
木の間もる有明の月をながむればさびしさ添ふる嶺の松風
97 冬 526
木の間もる月の影とも見ゆるかなはだらにふれる庭の白雪
281 補 長秋詠藻 御裳濯河 (藤原俊成歌)
この道のさとり難きを思ふにもはちすひらけばまづたづねみよ
251 聞202 夫木
好み見し剣のえだにのぼれとてしもとのひしを身にたつるかな
120 羇 852 上人追加 風雅 夫木
木のもとに住みけむ跡をみつるかな那智の高嶺の花を尋ねて
179 雑 929 (寂超長門入道歌)
木のもとに散る言の葉をかく程にやがても袖のそぼちぬるかな
「新潮」
もろともに散る言の葉をかく程にやがても袖のそぼちぬるかな
37 春 125 上人 心中 夫木
このもとの旅寝をすれば吉野山花のふすまを着する春風
37 春 124
木のもとの花に今宵は埋もれてあかぬ梢を思ひあかさむ
29 春 95
木のもとは見る人しげし櫻花よそにながめて我は惜しまむ
137 羇 750 上人 心中 新後撰 玉葉 物語(広)(堀川局歌)
此世にてかたらひおかむ郭公しでの山路のしるべともなれ
78 秋 1041 心中
この世にて詠めなれぬる月なれば迷はむ闇も照らさざらめや
206 哀 806 上人 心中 千載 月詣
此世にて又あふまじき悲しさにすすめし人ぞ心みだれし
65 秋 462 上人 心中 夫木
こ萩咲く山田のくろの虫の音に庵もる人や袖ぬらすらむ
198 雑 1392
こばへつどふ沼の入江の藻のしたは人つけおかぬふしにぞありける
249 聞174
恋しきをたはぶれられしそのかみのいはけなかりし折のこころは
150 恋 646
恋しさや思ひよわると眺むればいとど心をくだく月かな
149 恋 633
こひしさを催す月の影なればこぼれかかりてかこつ涙か
165 恋 1497
こひすともみさをに人にいはればや身にしたがはぬ心やはある
154 恋 702
恋ひらるるうき名を人に立てじとて忍ぶわりなき我が袂かな
95 冬 520
氷しく沼の蘆原かぜ冴えて月も光ぞさびしかりける
94 冬 556 上人追加 夫木
氷わる筏のさをのたゆるればもちやこさましほつの山越
280 補 夫木
駒なづむ木曾のかけ路の呼子鳥誰ともわかぬこゑきこゆなり
84 秋 ○ 上人 御裳濯河 千載 御裳濯
来む世には心のうちにあらはさむあかでやみぬる月の光を
77 秋 1040
こむ世にもかかる月をし見るべくは命を惜しむ人なからまし
204 哀 792
今宵君しでの山路の月をみて雲の上をや思ひいづらむ
134 羇 916 上人 心中
今宵こそあはれみあつき心地して嵐の音をよそに聞きつれ
202 哀 782 新拾遺 物語
今宵こそ思ひしらるれ浅からぬ君に契のある身なりけり
264 残13
こよひこそ心のくまは知られぬれ入らで明けぬる月をながめて
松屋本山家集
今宵しも天の岩戸を出づるより影くまもなく見ゆる月かな
240 聞105 (荒木田氏良歌)
こよひしも月のかくるるうき雲やむかしの空のけぶりなるらむ
85 秋 379 上人 心中 夫木
こよひはと所えがほにすむ月の光もてなす菊の白露
218 釈 879 上人
こりもせずうき世の闇にまよふかな身を思はぬは心なりけり
161 恋 1308
これもみな昔のことといひながらなど物思ふ契なりけむ
235 聞62 夫木
これや聞く雲の林の寺ならむ花をたづぬるこころやすめむ
218 釈 884
これやさは年つもるまでこりつめし法にあふごの薪なるらむ
185 雑 ○ 上人 新古今 物語
これや見し昔住みけむ跡ならむよもぎが露に月のやどれる
260 聞251 夫木
衣川みぎはによりてたつ波はきしの松が根あらふなりけり
58 秋 971
衣手にうつりし花の色なれや袖ほころぶる萩が花ずり
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184 雑 1139 (讃岐の院の女房歌)
かかりける涙にしづむ身のうさを君ならで又誰かうかべむ
279 補 寂漣法師集(寂漣法師歌)
霞さへあはれかさぬるみ熊野の浜ゆふぐれをおもひこそやれ
265 残17 (寂然法師歌)
帰り行くもとどまる人も思ふらむ又逢ふことの定めなの世や
282 補 夫木 拾遺愚草 (藤原定家歌)
神路山松のこずゑにかかる藤の花のさかえを思ひこそやれ
199 哀 920 覚綱集 (作者不詳)
消えぬべき露の命も君がとふことの葉にこそおきゐられけれ
106 離 1144 (六角局歌)
君がいなんかたみにすべき櫻さへ名残あらせず風さそふなり
210 哀 832 (少将ながのり歌)
君にさへ立ち別れつつ今日よりぞ慰むかたはげになかりける
282 補 宮河 (藤原定家歌)
君はまづうき世の夢のさめずとも思ひあはせむ後の春秋
141 羇 1123 (加賀局歌)
君をおきて立ち出づる空の露けさは秋さへくるる旅の悲しさ
134 羇 1072 (みやだて歌)
心ざし深くはこべるみやだてを悟りひらけむ花にたぐへて
281 補 長秋詠藻 御裳濯河 (藤原俊成歌)
この道のさとり難きを思ふにもはちすひらけばまづたづねみよ
179 雑 929 (寂超長門入道歌)
木のもとに散る言の葉をかく程にやがても袖のそぼちぬるかな
137 羇 750 上人 心中 新後撰 玉葉 物語(広)(堀川局歌)
此世にてかたらひおかむ郭公しでの山路のしるべともなれ
240 聞105 (荒木田氏良歌)
こよひしも月のかくるるうき雲やむかしの空のけぶりなるらむ
266 残18 (前句、西行・付句、寂然)
帰る身にそはで心のとまるかな
おくる思ひにかふるなるべし
15 春 新潮欠 9a 上人 心中
かすめども春をばよその空に見て解けんともなき雪の下水
128 羇 新潮欠 上人 新古今 拾玉集 自讃歌 物語
風になびく富士の煙の空にきえて行方も知らぬ我が思ひかな
19 春 新潮欠 上人追加 夫木
香にぞまづ心しめ置く梅の花色はあだにも散りぬべければ
92 冬 新潮欠 491a
神無月木葉の落つるたびごとに心うかるるみ山べの里
75 秋 新潮欠 1151a 上人追加 夫木
汲みてこそ心すむらめ賤の女がいただく水にやどる月影
95 冬 ○ 上人追加
風さむみいせの浜荻分けゆけば衣かりがね浪に鳴くなり
「西行歌とされている上記歌は大江匡房の歌です。
新古今集945番にあります。」
73 秋 319 続拾遺 玄玉
清見潟月すむ夜半のうき雲は富士の高嶺の烟なりけり
「319番歌は続拾遺集・玄玉集では作者は登蓮法師としています。
よって西行作の可能性はほぼないでしよう。」
84 秋 ○ 上人追加 物語
君もとへ我もしのばむさきだたば月を形見におもひ出でつつ
「84番歌も西行作とはいうには疑問があります。」
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